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~デジファブで日々を彩るブログ~

デジファブ生活、最初の一歩

1.  世界観を思い描こう!

 フリーな状態で何を創るか考える、普段からそういうことをしていないと意外とこれが難しいのです。仕事での開発だと何かと制約条件があるので、その制約条件を切り口に色々とアイデアを考えれば良いのですが、それが無くなると結構、悩んでしまいます。こういうのは子供の時だと(といっても小学校に入る前くらいでしょうか?)、どんどんアイデアが出てきてたような気がするのですが、なかなか難しいところです。小学校の時の自由研究をどうしようか、毎年、苦戦していたのを今回、思い出しました。

 さて、あれこれ悩んでいる間に時間が過ぎていくのも勿体無いですし、デジファブ生活を始めるという決心が早くも鈍りそうです。こういうときはまずは「世界観」を描くのが重要と以前、本で読んだのを思い出し[1]、まずは自分の中に「世界観」みたいなものを思い描こうということにしました。複数メンバーがいるときには、ブレインストーミングやら、ワールドカフェやら手法がありますが、今は一人です。そこで、過去に近未来的なワクワクしたコンテンツに触れることにしました。そして、選んだのが「電脳コイル」。全26話を2日間くらいで一気に視聴しました。デンスケとの別れに涙しつつ、何か近未来的なものを作りたいという気分は盛り上がりましたが、いやいや「電脳メガネ」はさすがに作れない。。。一瞬、JINS MEME[2]でも買って、アプリ開発でもしてみようかとも思いましたが、最終的には、バーチャルなテクノロジーが生活に溶け込んでいる「電脳コイル」の世界から刺激を受けて、下記の2つの世界観を持つモノを作ろうということに落ち着きました。

 

  (1)   日常に自然にテクノロジーが溶け込んでいる世界

  (2)   モノとのコミュニケーション

 

 そして、それら2つの世界観を結びつけ、過去の遠い記憶を紐解いた結果、辿り着いたのが「アンビエント」のキーワードです。

 

2.  アンビエント・メディア

 この「アンビエント」には「周囲の」や「環境の」といった意味があり、環境音楽のジャンルを指す名称として使われているのを耳にした方もいるのではないでしょうか。一方で、MITのメディア・ラボの石井裕教授による人とデジタル情報、物理環境のシームレスなインターフェースを探求する「タンジブル・ビット」の研究の中で生まれた新しい表示装置のコンセプトとして、この「アンビエント」のキーワードが用いられています。そのコンセプトは「アンビエント・メディア」や「アンビエント・ディスプレー」と表現されているのですが、ある特定のシンプルな情報を周囲の光や音、空気の流れ、水の動きなどを利用して表現することで、人間の周辺感覚を生かしながら、情報の「気配」を感じさせるという表示装置になります[3, 4]。

 具体的には、このコンセプトが実際に商品化されたモノとしては、株式情報のアップダウン、降水確率、花粉の飛来量などを色の変化として伝える「アンビエントオーブ」が有名です[5]。さらに、最近でも、auから雨の日に青く光るIoT傘立て「Umbrella stand」やゴミの日を知らせてくれるIoTゴミ箱「Dust bin」を発売されていますが、これらもまさに「アンビエント・メディア」と言えると思います[6]。

 この「アンビエント・メディア」は実現したいモノの世界観とも一致していますし、それを自分のデザインで作ってみるというのはすごくワクワクしてきます。ということで、最初に作るモノとして、この「アンビエント・メディア」を作ることにして、表示する情報はまずはシンプルに「天気」にすることに決めました。また、「天気」の情報提示は、ホタルのような優しい光とその色で表現できるモノを今のところイメージしています。

 

3.  実現方法を考える

 さて、天気をアンビエントな感じで知らせてくれるデバイスを作ることにしましたが、大まかに以下のような実現方法を考えています。

 

【準備するもの】

   Raspberry Pimodel B,  Arduino Uno,  LEDなど

 

【作成するもの】

   ボディ, LED点灯回路, 天気情報取得プログラム(Python

 

【学習すること】

   Pythonのプログラミング, 3Dモデリング

  

【想定動作フロー】

   (1)  Raspberry Pi天気情報を取得 

   (2)  天気情報を信号に変換し、Bluetoothで送信

   (3)  Arduinoで信号を受信

   (4)  LEDを点灯

 

【システム概要】

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 色々と学ぶことも多いので、半年間での完成を目標にトライできればと思います。

 

【参考文献/サイト】

[1] ピーター・チェックランド, ジム・スクールズ著 妹尾 堅一郎訳「ソフト・システムズ方法論」(有斐閣)1994年

[2] JINS MEME  https://jins-meme.com/ja/(アクセス日:2018/5/23)

[3] ICC Report   http://www.ntticc.or.jp/pub/ic_mag/ic034/html/189.html(アクセス日:2018/5/23)

[4] ASCII.jp:アンビエントディスプレー|石井裕の“デジタルの感触”(アクセス日:2018/5/23)

[5] Ambient Devices  http://www.ambientdevices.com/about/consumer-devices(アクセス日:2018/5/23)

[6]雨の日は青く光るIoT傘立て「Umbrella stand」auが12月1日発売。収集日を知らせるゴミ箱も同日 - Engadget 日本版(アクセス日:2018/5/23)

 

ソフト・システムズ方法論

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